社会人が中学英語をやり直す方法|40代・50代はどこから復習する?

英語・英会話

「中学英語からやり直したい」と思っても、文法書の最初からすべて復習すべきなのか、会話練習から始めてよいのか、迷う人は少なくありません。仕事や家庭の予定がある社会人にとって、学び直しの範囲を広げすぎると、始める前から負担になりがちです。

大切なのは、中学英語を全部終えることを目標にするのではなく、今の自分がつまずく場面と、英語を使いたい目的から、必要な範囲を決めることです。この記事では、40代・50代の社会人が「どこから復習するか」を考えるための簡易チェックと、目的別に優先したい内容を紹介します。

中学英語は全部を最初から復習しなくてもよい

学生時代から英語に触れていなかったとしても、すべてを忘れているとは限りません。単語を見れば意味が分かる、簡単な自己紹介なら読める、メールの決まり文句なら見覚えがある、といった部分が残っていることもあります。

中学校の外国語では、音声・語彙・表現・文法などを理解し、聞くこと、読むこと、話すこと、書くことの場面で活用する力を育てることが示されています。大人の学び直しでも、知識を並べ直すだけで終えず、短い英文を読んだり声に出したりして使うことが大切です。文部科学省「中学校学習指導要領解説 外国語編」も、これらの領域を通じたコミュニケーションを目標に掲げています。

まずは「読めない」「聞くと分からない」「言いたいことを英文にしにくい」のどこで止まるかを確かめましょう。そのうえで、今の目的に必要な範囲から戻れば、復習の順番を決めやすくなります。

まずは「どこから復習する?」を確認しよう

次の表は、学び直しの開始位置を考えるための簡易チェックです。正式な英語力診断ではありません。正確なレベル分けよりも、最初に見直す範囲の目安として使ってください。

中学英語をどこから復習するかの簡易チェック
どこから復習するかを考えるための簡易チェック
確認すること 復習開始位置の目安
短い自己紹介の英文でも意味を取りにくい be動詞・一般動詞・基本語順など、中1で扱う基礎事項から確認する
短文は読めるが、過去・未来・依頼の表現で止まる 時制・助動詞など、中2〜中3で扱う事項を中心に確認する
文法はある程度分かるが、聞けない・口から出ない 語彙・音声・短い会話練習を優先する
英文メールは読めるが、返信を書きにくい 基本文型・定型表現・短いライティングを確認する
自己紹介や短い質問に答えられる 基礎復習と並行して会話練習を検討する

基本語順・be動詞・一般動詞などから確認したい場合

主語のあとに動詞を置く基本語順や、be動詞と一般動詞の使い分けで迷うなら、ここから戻るのが近道です。否定文・疑問文も一緒に確認すると、読むだけでなく、自分のことを短く言う準備になります。

たとえば「I am busy today.」「I work in sales.」のような短文を読み、主語や時間を自分用に入れ替えてみましょう。最初から難しい例文を増やす必要はありません。

時制・助動詞などを中心に確認したい場合

基本的な文は読める一方で、「昨日したこと」「来週する予定」「〜してもよいですか」といった表現になると止まるなら、時制や助動詞を優先します。過去・現在・未来を一度に完璧にするのではなく、今の目的で使いそうな形から選びます。

旅行なら予定や依頼、仕事なら進捗や確認に関わる短文を例にすると、復習した内容と使う場面を結び付けやすくなります。

文法より聞く・話す練習を増やせる場合

英文を読めて、簡単な文も作れるのに会話になると出てこない場合は、文法項目を増やす前に音声と短い応答を増やす方法があります。知っている表現を声に出し、質問に一文で答える練習を繰り返すと、知識の使いどころを確認できます。

英文メールの返信が苦手な場合も同じです。長文を書こうとせず、「Thank you for your message.」「I will check and reply tomorrow.」のような短い定型表現を、自分の業務に合う内容へ変えるところから始めます。

英語を使う目的によって優先する復習範囲は変わる

同じ「英語をやり直す」でも、旅行で使いたいのか、仕事のメールを読み書きしたいのかで、先に戻る範囲は変わります。目的を一つ決めると、教材や例文を選びやすくなります。

目的別に優先して戻す英語の図解
目的別に優先したい復習範囲
目的 優先して確認する内容 次の練習
旅行・日常英会話 基本語順、疑問文、時制、よく使う語彙 聞く・短く答える
英文メール・仕事 基本文型、時制、助動詞、定型表現 短文を書く・読む
資格・TOEIC 基本文法、語彙、読解の基礎 試験形式へ移行する
趣味・学び直し 現在地に応じた基礎事項 興味のある素材で続ける

旅行・日常英会話

店で注文する、道を尋ねる、相手の話に短く答えるといった場面を想定するなら、疑問文や依頼の表現、よく使う動詞を優先します。相手の言葉をすべて聞き取ることより、知っている語や質問の形をつかむことから始めると実践につながります。

英文メール・仕事

仕事で英文メールに触れる場合は、正確さを急ぐあまり複雑な文を書こうとしないことも大切です。主語・動詞がはっきりした短文、時制、依頼や確認の定型表現を確認し、まずは短い返信を読んで書く練習へつなげましょう。社外秘情報や個人情報を練習用の例文に使わない配慮も必要です。

資格・TOEIC

資格試験を目標にする場合でも、問題集だけでつまずくなら、基本文法と語彙、短い英文を読む力に戻る選択があります。基礎を確認したあとに試験形式へ移ると、問題ごとに覚えるだけではなく、文の構造を見ながら解く練習に進めます。

趣味・学び直し

映画、音楽、海外の文化などを楽しむための学び直しなら、興味を持てる素材を入口にしてかまいません。ただし、分からない表現が多すぎると負担になります。短い歌詞の一節や紹介文など、意味を確認できる量を選び、必要になった文法を戻って確かめる進め方もあります。

復習は「読む・声に出す・自分の内容に変える」で進める

忙しい社会人が復習を続けるには、時間の長さよりも、一回の学習で何をするかを決めておくと取り組みやすくなります。たとえば15分ほど取れる日は、次のように一つの表現を使ってみてください。

読む 声に出す 自分の内容に変える復習サイクル
短時間で進める復習サイクル
  • 解説と例文を読み、意味と語順を確認する
  • 例文を数回、声に出して読む
  • 主語・時間・場所を自分の内容に変え、短い一文を作る

例文が「She went to Osaka last week.」なら、「I went to Yokohama last Sunday.」のように変えてみます。読むだけで終えるよりも、音と自分の情報を結び付けることで、次に必要な復習範囲が見えやすくなります。15分で十分という意味ではなく、短い時間でも復習の中身を一巡させる例です。

学習時間そのものを確保しにくいと感じる場合は、忙しい会社員が毎日30分の勉強時間を作る方法も参考にしてください。

開始地点が決まったら、まず一つの範囲から復習する

開始地点を決めたら、次は範囲を広げすぎないことがポイントです。基本語順を選んだなら、まずは肯定文・否定文・疑問文を確認し、短い英文で使ってみます。できたと感じたら、時制や助動詞など次の範囲へ進みましょう。

現在地を確認する → 一つの範囲を復習する → 短い英文で使う → 次の範囲へ進むという流れなら、何を学んでいるのかを見失いにくくなります。

英語をやり直す全体の順番や、90日間で無理なく進める考え方は、40代から英語をやり直す方法|初心者向け学習ロードマップで詳しく紹介しています。今回の復習範囲を決めたあとに、全体の計画を考えたいときに活用してください。

会話練習を早めに組み合わせてもよい人

次のような場合は、基礎復習と並行して、短い会話練習を取り入れてもよいでしょう。

  • 簡単な英文なら大まかな意味を取れる
  • 自己紹介や好きなことを一文で書ける
  • 文法問題よりも、知っている表現が口から出ないことに悩んでいる

会話練習では、難しい話題を選ぶ必要はありません。名前、仕事、休日、予定など、自分に関係する内容を一文ずつ言うだけでも、復習した表現の使い方を確かめられます。基礎が不十分に思えても、会話を完全に後回しにしなければならないわけではありません。

まとめ|目的に必要な中学英語から戻ろう

中学英語のやり直しは、最初からすべてを終える競争ではありません。読めない・書けない・聞けないなど、今止まる場面を確かめ、旅行、仕事、資格、趣味といった目的に必要な範囲から戻ることが出発点になります。

まずは今日、短い自己紹介文やメールの一文を読んでみてください。どこで迷ったかを一つ書き出せば、次に復習する範囲を決める手がかりになります。

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